過失割合

電動キックボードと交通事故!電動でないキックボードの場合との違いなどについて解説します

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電動キックボードとは

クマ
電動キックボードで交通事故を起こしてしまった場合、キックボード側の過失ってどうなるのかな?
ミミズク
電動キックボードは、原付と同じ扱いになるんだけれど、過失割合は、事故の状況に応じて変わってくるんだ。
近年、電動キックボードを原付と同じだと認識していない人が多く、交通事故が多発しているんだよ。
今回の記事では、電動キックボードで交通事故を起こしてしまった場合の過失割合や、電動キックボードで事故を起こしてしまった場合の注意点について、詳しくみていこう。

電動キックボードは原動機付自転車と同じ扱い

電動キックボードは、道路交通法上及び道路運送車両法上、原動機付自転車と同じ扱いがなされています。

原動機付自転車と同じ扱いとなると、次のような規制がかかることになります。

  1. 原動機付自転車の免許がなければ公道を走ることができません。
    原動機付自転車の免許は、16歳以上でなければ取得できないため、15歳以下の子どもは、電動キックボードを運転することはできません
  2. ヘルメットの着用が義務化されています。
    ヘルメットを着用せずに電動キックボードを運転した場合には、道路交通法違反となります。
  3. 必要な保安装置を備えなければなりません。
    具体的には、前照灯、警音器、サイドミラー、ブレーキ、ウィンカー、速度計、尾灯、制動灯、番号等、リフレクターなどが必要となります。
    仮に、必要な保安装置を備えていない場合には、道路運送車両法上の整備不良と評価される可能性があります。
    ただし、最高速度が時速20キロ未満の電動キックボードには、一部の保安装置が不要となっています。
  4. ナンバープレートを取り付ける必要があります。
    電動キックボードの所有者は、地方税法に規定する軽自動車税を納付する義務があります。
    また、条例に基づいて、軽自動車税の納付の際に交付されるナンバープレートを取り付ける義務があります。
  5. 歩道を走ることはできません。
    原動機付自転車と同じ扱いですので、当然、電動キックボードは、歩道を走ることはできません。
    例外的に歩道を走ることができる自転車とは大きく異なる点です。

電動キックボードによる交通事故が増えている

近年、電動キックボードが関連する交通事故が増えていると言われています。

電動キックボードの運転者が歩行者等に傷害を負わせたという交通事故のほか、電動キックボードの運転者が被害者となった交通事故もあります。

交通事故にあった電動キックボードの運転者の中には、免許を持っていない人、ヘルメットを着用していない人もおり、また、ナンバープレートを取り付けていない電動キックボードもあったようです。

一概にはいえませんが、電動キックボードの運転者が道路交通法や交通ルールを理解していなかったということも、交通事故発生の一因と言えるようです。

また、電動キックボードの販売店や関連業者が、日本における電動キックボードの位置付けの案内を十分にしていなかったことや必ずしも法律上適法ではない電動キックボード(コストカットのためでしょうか)を販売しているといったことも、電動キックボードの関連する交通事故が増えている背景にあると考えられています。

電動キックボードで交通事故を起こした場合

クマ
電動キックボードでの事故は、どんな事に注意すれば良いのかな?
ミミズク
電動キックボードでの事故は、一般的には、自動車よりも弱者として扱われるし、歩行者との事故の場合には歩行者よりも過失がつきやすくなるね。
その他にも、保険に加入していない場合が多いという点や、無免許運転の人が多いという点、事故により怪我が重症化しやすいという点にも注意が必要だね。

過失割合

何度も述べているとおり、電動キックボードは、道路交通法上、原動機付自転車となります。

したがって、電動キックボードは、対歩行者との交通事故においては、過失が大きいと評価されることとなります(歩行者は、交通弱者であるため、電動キックボードよりも保護される傾向にあります。)。

また、電動キックボードと自動車との交通事故の場合、類型的に自動車の方が、過失が大きいと評価されることになります(自動車と比較すると、電動キックボードの方が交通弱者であるため、電動キックボードの方が保護される傾向にあります。)。

しかしながら、歩行者と自動車との交通事故の場合における歩行者の場合と比較すると、やはり、電動キックボードの運転者を保護する要請は小さくなります。

もちろん、交通事故の状況によって過失割合は異なるのですが、電動キックボードの運転者が道路交通法を守っていない場合、当該行為(道路交通法を守っていない行為)は、電動キックボードの運転者に不利に評価されます。

例えば、電動キックボードの運転者が、赤信号を無視して走行していた場合、赤信号を無視して走行した行為は、電動キックボードの運転者の重過失として評価される(当然、電動キックボードの運転者の過失が大きくなる方向に考慮されます。)こととなるでしょう。

電動キックボードにある、その他の注意点

電動キックボードは、原動機付自転車であることから、本来は、自動車損害賠償責任保険に加入しなければなりません。

しかしながら、電動キックボードの運転者に、電動キックボードが原動機付自転車であるとの認識がない場合、自動車損害賠償責任保険に加入していないことがあります。

自動車損害賠償責任保険に加入していない電動キックボードで交通事故が発生した場合、被害者が最低限の賠償すら受けられないということにもなり得ます。

また、電動キックボードを無免許で運転した場合、道路交通法上の無免許運転になりますので、刑事事件となることもあり得ます。

また、電動キックボードの運転者が交通事故を起こした場合、道路交通法上、負傷者を救護する義務、道路における危険を防止する義務、交通事故の内容を警察に報告する義務がありますが、これらの義務を怠ると、いわゆるひき逃げとして扱われ、事情によっては、起訴(公判請求)をされる可能性もあります。

さらに、電動キックボードは、体がむき出しの状態で運転することが多いため、自動車やバイクと接触した場合、怪我が大きくなる可能性が高まります。

電動ではないキックボードの場合

クマ
電動ではないキックボードで事故を起こした場合には、過失割合は自転車での事故と同じ扱いになるの?
ミミズク
電動ではないキックボードで事故を起こした場合、電動ではないキックボードは、自転車とは同じ扱いにはならないんだ。
事故の状況に応じて、過失が決まる事になるよ。

電動ではないキックボードは自転車と同じではない

電動キックボードは、道路交通法上及び道路運送車両法上、原動機付自転車として扱われますが、電動ではないキックボードが自転車(軽車両)として扱われるかというと、そうではありません。

電動ではないキックボードで事故が発生した場合

電動ではないキックボードで事故を起こした場合、事故の状況を見て、加害者・被害者の過失割合を決めるということになると考えられます。

例えば、電動ではないキックボードの利用者と自動車との間で交通事故が発生した場合、電動ではないキックボードの利用者は歩行者又は歩行者に準じて扱われることになると考えられます。

それに対し、電動ではないキックボードと歩行者との間の事故の場合には、電動ではないキックボードの利用者の過失割合が大きくなると傾向にあると考えられます。

また、電動ではないキックボードは、15歳以下の子どもの利用も考えられるところですが、交通事故においては、類型的に子どもは、過失割合の修正対象(子どもの過失が小さくなる方向に修正されます。)となっています。

これも、状況によりますが、電動ではないキックボードの利用者が子ども(12歳以下が想定されています。)である場合、過失割合の修正要素として考慮される可能性がありそうです。

他にも、電動ではないキックボードの利用が禁止されている公園内等での事故の場合、そもそも電動ではないキックボードの利用が禁止されているのですから、そのことも考慮して過失割合を決めることとなります。

電動ではないキックボードも、電動キックボードと同様、体がむき出しの状態で運転することが多いため、自動車やバイクと接触した場合、怪我が大きくなる可能性が高まりますので、その点の注意は必要です。

さいごに

クマ
電動キックボードは原付と同じ扱いになるけれど、電動ではないキックボードは自転車とは同じ扱いにならないという事が良くわかったよ!
ミミズク
今後、電動キックボードの規制が緩和されることが予想されているから、間違った情報に惑わされることがないよう、交通事故に遭ってしまったら弁護士に依頼して、正しい知識の元、賠償請求を進めていくようにしよう。

今回は、電動キックボードが関連した交通事故のことを中心として、また、電動ではないキックボードにも触れる形で解説させていただきました。

今回のコラムの内容は、あくまで、2022年2月時点の道路交通法等を基に解説させていただいているので、その点は、ご注意ください。

電動キックボードについては、今後、法改正などが予定されており、運転免許不要、条件付きで歩道の走行が可能となるなど規制が緩和される方向にあります。

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阿部栄一郎

阿部栄一郎

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所所属。

早稲田大学法学部、千葉大学大学院専門法務研究科(法科大学院)卒業。2006年司法試験合格、2007年東京弁護士会登録。
交通事故、不動産、離婚、相続など幅広い案件を担当するほか、顧問弁護士として企業法務も手がける。ソフトな人当たりと、的確なアドバイスで依頼者からの信頼も厚い。交通事故では、被害者加害者双方の案件の担当経験を持つ。(所属事務所プロフィールページ

■ご覧のみなさまへのメッセージ:
交通事故の加害者・被害者には、誰でもなり得るものです。しかしながら、誰もが適切に交通事故の示談交渉をできるわけではありません。一般の人は、主婦が休業損害を貰えることや適切な慰謝料額の算定方法が分からないかもしれません。ましてや、紛争処理センターや訴訟の対応などは経験のない人の方が多いと思います。保険会社との対応が精神的に辛いとおっしゃる方もいます。
不足している知識の補充、加害者側との対応や訴訟等の対応で頼りになるのが弁護士です。相談でもいいですし、ちょっとした疑問の解消のためでもいいです。事務対応や精神的負担の軽減のためでもいいですので、交通事故に遭ったら、一度、弁護士にご相談されることをお勧めします。

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