慰謝料 過失割合

飛び出してきた自転車に衝突された!慰謝料はもらえるの?専門家が解説

投稿日:2022年1月20日 更新日:

クマ
自転車が飛び出してきたことで交通事故が起きてしまったんだ。
自転車により飛び出し事故の場合、双方の過失割合はどうなるの?
シカ
自転車と車の事故の場合、基本的には飛び出し事故であっても、車側の過失が高くつくことが多いんだよ。
今回の記事では、自転車と車の交通事故における過失割合や慰謝料について、詳しくみていこう。

自転車が飛び出してきて交通事故につながってしまった場合、自動車と自転車の過失割合はそれぞれどの程度になるのでしょうか?

確かに飛び出した自転車が悪いようにも思えますが、自動車と自転車の事故では基本的に自動車の過失割合が高くなってしまいます。

また自転車側が重傷を負うケースが多い反面、自動車側のドライバーはあまりケガをしないことが多く、自動車側から自転車側へ高額な賠償金を請求するのは難しいケースもあります。

「自転車が飛び出してきたのに、自分の過失割合が上がり慰謝料も請求できなくて納得できない」と考えている人も多いのではないでしょうか?

今回は飛び出してきた自転車と交通事故になったケースにおける過失割合の考え方、できるだけ有利に示談をまとめる方法を解説します。

自転車の飛び出し事故における過失割合

自転車が飛び出してきて交通事故が起こってしまったら「自転車の過失割合が高くなるはずだ」と考える方も多いでしょう。

しかし自転車は車やバイクに比べて圧倒的に弱い立場です。

車体は細く軽く、スピードも出ません。

事故を避ける能力が低い上、いったん事故に巻き込まれたら自転車のライダーが大ケガをするリスクも高いといえます。

そこで自転車の過失割合は低くなり、バイクや車の過失割合を高くされるのが基本です。

たとえ自転車による飛び出し事故であっても、自転車側の過失が低くなるケースは少なくありません。

たとえば信号機の設置されていない交差点で自転車と車(バイク)が出会いがしらで接触事故を起こした場合、基本の過失割合は「車が80%、自転車が20%」となります。

自転車の飛び出しが悪質なら自転車側の過失割合が加算される

ただし自転車が「前方不注視」で飛び出してきた場合、自転車側に「著しい過失」が認められて自転車側に10%程度、過失割合が加算される可能性があります。

自転車がブレーキ装置を外したり壊れたままで運転していたりして交差点内に飛び出してきた場合、「重過失」が認められて自転車側に15%程度の過失割合が加算される可能性もあります。

自転車による飛び出し事故での過失割合の修正要素

クマ
自転車対車の事故では、どんな場合でも過失割合は8対2になるの?
シカ
事故の状況に応じて過失割合は変わってくるよ。
夜間の事故の場合や自転車が右側走行をしていた場合など、自転車側の過失が高くつく事になるんだ。
その他の過失割合の修正要素について、チェックしてみよう。

信号機のない交差点で自転車が飛び出してきて事故が発生した場合の基本の過失割合は「自動車が80%、自転車が20%」です。

ただし事故の個別事情によって修正される可能性があります。

具体的にどういった修正要素があるのか、みてみましょう。

自転車の過失割合が上がる事情

夜間

事故が起こった時間帯が夜間の場合、車から自転車を確認しにくくなる反面、車のヘッドライトが明るいため自転車側からは認識しやすくなります。

よって自転車側の過失割合が5%程度上がります。

自転車が右側通行

自転車は道路の左側を通行しなければなりません。

それにもかかわらず右側通行すると危険を生じさせるので自転車側の過失割合が5%程度、上がる可能性があります。

ながら運転

スマホを操作しながら片手で運転、傘を指しながら片手運転などの事情があると危険なので自転車側の過失割合が10%程度、上がります。

2人乗り

自転車の2人乗りをしてはなりません。

2人乗りをしていた自転車が飛び出してきて事故が起こると自転車側の過失割合が10%程度加算されます。

無灯火

夜間に無灯火で自転車が走っていると、自動車側からは認識するのが困難です。

自転車側の過失割合が10%程度上がります。

並走

2台以上の自転車が並んで走っていると他の車両にとって迷惑ですし、事故につながりやすくなって危険です。

自転車が並走していた場合、自転車側の過失割合が10%程度上がります。

飲酒運転

自転車のライダーが飲酒して飛び出してきた場合、自転車側の過失割合が1015%程度上がります。

両手離し運転

両手を離して運転すると極めて危険なので、飛び出してきた自転車側の過失割合が1015%程度上がります。

自転車の過失割合が下がる事情

以下のような事情があると、自転車側の過失割合が下がります。

運転者が子どもや高齢者

自転車の運転者が子どもや高齢者の場合、事故を避ける能力が低く自動車側の高い注意義務が要求されます。

自転車側が飛び出してきたとしても、自転車の過失割合は5%程度下がります。

自動車が横断歩道や自転車横断帯を通行

横断歩道では歩行者が絶対的に保護され、自転車横断帯では自転車が保護されます。

これらの場所で事故が起こると自動車側の過失割合が加算されます。

横断歩道上の場合には5%程度、自転車横断帯の場合には10%程度、自動車側の過失割合が上がります。

自動車側の著しい過失

自動車が時速15キロメートル以上のスピード違反していた、スマホやカーナビ、テレビなどをみながら運転していたなどの著しい過失があると、自動車側の過失割合が10%程度上がります。

自動車側の重過失

自動車のドライバーが無免許、酒酔い運転していたなどの事情があると重過失が認められ、自動車側の過失割合が10~20%程度上がります。

自転車と自動車の交通事故のパターン別過失割合

クマ
信号がある交差点でも信号がない交差点でも過失割合は変わらないの?
シカ
信号がある交差点では、信号無視をした方の過失が高くなりがちだよ。
信号がない交差点の場合には、道路幅や優先道路などが考慮された上で過失割合が決まる事になるんだ。

自転車と自動車が接触した交通事故の過失割合を事故のパターンごとに示します。

信号機がある交差点での出会い頭交通事故

自転車の信号機の色

自動車の信号機の色

自転車の過失割合

自動車の過失割合

0%

100%

80%

20%

10%

90%

60%

40%

30%

70%

 

信号機のある交差点で右折車と直進車の事故

自転車が右折、車が直進

自転車の信号機の色

自動車の信号機の色

自転車の過失割合

自動車の過失割合

50%

50%

青信号で進入し、途中で黄に変わって右折

20%

80%

40%

60%

30%

70%

車が右折、自転車が直進

自転車の信号機の色

自動車の信号機の色

自転車の過失割合

自動車の過失割合

10%

90%

青信号で進入し、途中で黄に変わって右折

40%

60%

20%

80%

30%

70%

 

信号機がない交差点での直進車同視の出会い頭交通事故

  • 同程度の幅の道路…自転車:自動車=20%:80
  • 自転車側の道路が明らかに広い場合…自転車:自動車=10%:90
  • 自動車側の道路が明らかに広い場合…自転車:自動車=30%:70
  • 自転車側に一時停止義務…自転車:自動車=40%:60
  • 自動車側に一時停止義務…自転車:自動車=10%:90
  • 自転車が優先道路…自転車:自動車=10%:90
  • 自動車が優先道路…自転車:自動車=50%:50
  • 自転車が一方通行違反…自転車:自動車=50%:50
  • 自動車が一方通行違反…自転車:自動車=10%:90

自転車との事故における慰謝料

クマ
自転車と車の事故の場合、慰謝料はどうやって決まるの?
シカ
慰謝料には、入通院期間に応じて受け取れる入通院慰謝料と、後遺症認定されると受け取れる後遺障害慰謝料、死亡した場合に受け取れる死亡慰謝料の3種類があるんだ。
過失割合が高くなると、受け取れる慰謝料が減額されたり、支払う賠償金が高額になってしまう事になるんだよ。

自転車と自動車が交通事故を起こした場合、慰謝料は誰がどの程度払う必要があるのでしょうか?

ケガをすれば慰謝料請求できる

交通事故の慰謝料は、ケガをしたり死亡したりした被害者側が請求できます。

自転車と自動車が接触すると、通常は自転車側がケガをするでしょう。

一方、自動車の運転者は無傷のケースも多数です。

すると、自転車のライダーは自動車側へ慰謝料請求できますが、自動車のドライバーは自転車側へ慰謝料請求できません。

ただし自動車が事故を避けるためにハンドルを切って物にぶつかり、ドライバーがケガをした場合などには、自動車のドライバーも自転車側へ慰謝料請求できます。

入通院慰謝料

事故により、入通院治療を受けたら治療期間に応じた慰謝料を請求できます。

入通院の日数が長くなればなるほど入通院慰謝料の金額が上がります。

後遺障害慰謝料

十分な治療を受けてもケガが完治せず後遺症が残ってしまった場合、後遺障害等級認定を受ければ後遺障害慰謝料を請求できます。

後遺障害慰謝料の金額は後遺障害の程度が重いと高額になります。

相手がケガをしたら慰謝料を請求される

自転車と自動車が交通事故を起こすと、自転車側のライダーが大ケガをするケースが少なくありません。

すると、自転車側から高額な慰謝料や治療費、休業損害等の賠償金を請求される可能性があります。

自転車のライダーに重大な後遺障害が残ったら、1000万円を超える後遺障害慰謝料が発生するケースもありますし、ライダーが死亡したら慰謝料や賠償金はより高額になります。

過失割合によって賠償金額が変わる

交通事故の損害賠償では、請求者の過失割合が高くなると賠償金額が下がります。

過失がある以上、請求できる金額を減額するのが公平だからです。

たとえば1000万円の賠償金が発生しても、過失割合が40%であれば請求できる金額は600万円に減額されます。

自転車のライダーが大ケガをして高額な損害が発生しても、自転車の過失割合が高ければ賠償金額はさほど高額にならない可能性が高くなります。

過失割合は刑事事件にも影響する

交通事故の過失割合は刑事事件にも影響します。

自転車をはねてしまったら、自動車のドライバーは「過失運転致死傷罪」に問われる可能性が高いでしょう。

このとき、自転車の過失割合が高くて自動車側は交通ルールを守って運転していたなら、罪はさほど重くならない可能性が高くなります。

処分を軽くしてもらうためにも、交通事故の過失割合がどの程度になるかは極めて重要な事項です。

過失割合に納得できない場合には

クマ
過失割合に納得できない場合にはどうしたら良いのかな?
シカ
交通事故案件を得意としている弁護士に相談してみよう!
弁護士に相談することで、適正な過失割合に正してもらうことができるし、示談交渉もお任せできるんだよ。

示談交渉における民事的な過失割合は、当事者同士で話し合って決めます。

相手に保険会社がついていれば保険会社と交渉しますし、相手が無保険であれば相手本人と話し合って過失割合を決めなければなりません。

素人同士では適切に過失割合を定めるのが難しく、相手が保険会社であっても必ずしも適正な割合を提案されるとは限りません。

適正な過失割合を定めるには法律の専門知識が必要です。

自分で過去の裁判例を調べて過失割合を確かめる方法もありますが、労力もかかって不確実です。

また自分で調べた結果を保険会社に伝えても、納得してくれるとは限りません。

弁護士に相談すれば、事故の状況に応じた適切な過失割合の基準を伝えてもらえますし、示談交渉も依頼できます。

相手の提示する過失割合に納得できない場合には、一度交通事故に詳しい弁護士に相談してみると良いでしょう。

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福谷陽子

福谷陽子

元弁護士・ライター。
京都大学在学中に司法試験に合格し、弁護士として約10年間活動。うち7年間は独立開業して事務所の運営を行う。
実務においては交通事故案件を多数担当し、示談交渉のみならず訴訟案件も含め、多くの事件に関与し解決。
現在はライターとして、法律関係の記事を執筆している。

■ご覧のみなさまへのメッセージ:
交通事故に遭うと、今までのように仕事を続けられなくなったり相手の保険会社の言い分に納得できなかったりして、被害者の方はさまざまなストレスを抱えておられると思います。
そんなとき、助けになるのは正確な法律知識とサポートしてくれる専門家です。まずは交通事故の賠償金計算方法や示談交渉の流れなどの基本知識を身に付けて、相手と対等に交渉できるようになりましょう。
お一人で悩んでいるとどんどん精神的にも追い詰められてしまいます。専門家に話を聞いてもらうだけで楽になることも多いので、悩んでおられるなら一度弁護士に相談してみると良いと思いますよ。

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