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過失割合

信号無視による交通事故の過失割合について解説します

投稿日:2019年12月19日 更新日:

クマ
信号無視をして交通事故を起こしてしまうと、過失割合は高くなってしまうの?

ミミズク
もちろん、信号無視をした方が、過失割合が高くなってしまうよ。
だけど、状況によっては、相手に過失割合が割り当てられることもあるんだ。
今回の記事では、信号無視と過失割合の関係について、詳しく見ていこう。

交通事故時に信号無視をしていたら、当然過失割合は高くなります。

ただし必ずしも100%になるとは限らず、状況に応じて被害者側にも過失割合が認められる可能性もあります。

実際、信号無視が原因の交通事故ではお互いにどのくらいの過失割合となるのでしょうか?

今回は交差点で信号無視が原因で起こった交通事故の過失割合について、解説します。

信号無視は重大な道路交通法違反

クマ
信号無視による交通事故の場合には、罰金や罰則はどうなるの?

ミミズク
普通車の場合には、9千円の罰金と、2点の加算になるよ。

信号無視は道路交通法で禁止されている

道路を運転するとき、信号を守らなければならないのは誰でも知っている基本のルールです。

道路交通法でも

「道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第一項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない」(道路交通法7条)

とはっきり書かれています。

赤信号の場合には必ず停止しなければなりませんし、黄信号の場合にも原則的に停止する必要があります。

ただし急な停止によって危険を生じさせる場合、黄信号なら例外的に進行してもかまいません。

「信号無視」というと「赤信号でも進行する」イメージがもたれているケースがありますが、実際の信号無視は「赤信号無視」だけではありません。

「黄信号無視」の場合にも道路交通法違反となって1種の「信号無視」になります。

信号無視をすると刑事罰や反則金も適用されます。

信号無視に適用される刑事罰

3か月以下の懲役または5万円以下の罰金刑

 信号無視に適用される反則金

  • 赤信号無視の場合
    大型車 12,000
    普通車 9,000
    二輪車 7,000
    原付   6,000
    9,000
  • 黄信号無視の場合
    大型車 9,000
    普通車 7,000
    二輪車 6,000
    原付   5,000

信号無視で加算される免許の点数

信号無視をすると、免許の点数は2点加算されます。

以上のように信号無視は重大な道路交通法違反なので、事故の際に信号無視をしていたら当然過失割合が高くなります。

さっそく事故の態様ごとの過失割合を確認していきましょう。

直進車同士の交通事故で信号無視があった場合の過失割合

クマ
信号無視による直進車同士の事故の場合には過失割合はどうなるの?

ミミズク
両方が赤の場合には、5割の過失割合になるけれど、赤信号や黄色信号による交通事故の場合には、赤や黄色で直進した方の過失割合が高くなるよ。

交差点で直進車同士が出会い頭に接触した交通事故の過失割合をみてみましょう。

四輪車同士の交通事故の場合

双方が四輪車の場合、お互いの過失割合は以下の通りです。


信号機の色


過失割合

一方が青、もう一方が赤

青信号の車が100%、赤信号の車が0

一方が黄色、もう一方が赤

赤信号の車が80%、黄信号の車が20

双方とも赤

それぞれ50%ずつ

一方が青、一方が赤であれば赤信号で信号無視した車両の過失割合が100%となります。

一方が黄色、一方が赤であれば、赤信号の車が80%、黄信号の車が20%となります。

双方とも赤信号であれば、それぞれの過失割合は50%:50%です。

直進車と右折車の交通事故で信号無視があった場合の過失割合

クマ
じゃあ、右折車と直進車の場合には過失割合はどうなるの?

ミミズク
直進車同士の事故同様、信号無視をした側の過失割合が高くなるんだ。
黄色や赤で過失割合にどのくらいの違いがでるのかチェックしてみよう。

交差点で一方が直進し他方が右折する際に交通事故が発生した場合の過失割合は以下の通りです。


四輪車の
信号機の色


バイクの
信号機の色


四輪車の
過失割合


バイクの
過失割合

青信号で進入し、黄信号になってから右折

黄信号で直進

40%

60%

黄信号で直進

青信号で進入し、黄信号になってから右折

75%

25%

黄信号で右折

黄信号で直進

70%

30%

黄信号で直進

黄信号で右折

50%

50%

赤信号で右折

赤信号で直進

60%

40%

赤信号で直進

赤信号で右折

60%

40%

赤信号で直進

青信号で進入し赤信号で右折

90%

10%

青信号で進入し赤信号で右折

赤信号で直進

20%

80%

赤信号で直進

黄信号で進入して赤信号に変わってから右折

80%

20%

黄信号で進入して赤信号に変わってから右折

赤信号で直進

40%

60%

赤信号で直進

右折の青矢印信号

100%

0%

右折の青矢印信号

赤信号で直進

0%

100%

 上記をみるとわかりますが、全体的にバイクに有利に過失割合が修正されます。

自転車や歩行者が当事者でどちらかが信号無視をした場合の過失割合

クマ
歩行者や自転車が信号無視してきた時には、どうなるの?
ミミズク
自転車や歩行者が信号無視をした場合、自動車の注意義務違反により、車にも過失割合が付いてしまう事が多いんだよ。

自転車が当事者の場合、バイクよりも車体が小さく弱い立場なのでバイク以上に自転車に有利に過失割合が修正されます。

歩行者の場合には、自転車よりさらに有利になります。

以下で具体的な過失割合を確認しましょう。

自転車と四輪車における直進車同士の出会い頭の交通事故


自転車の
信号機の色


四輪車やバイクの信号機の色


自転車の
過失割合


四輪車・バイクの過失割合

0

100

80

20

10

90

60

40

30

70

 上記をみると、全体的に自転車に有利に過失割合が修正されていることがわかります

ただし「自転車が赤信号、四輪車が青信号」など明確に自転車が悪いといえるケースでは、自転車の過失割合が高くなります

その場合でも自転車の過失割合は100%にはならず80%となっています。

歩行者と直進車の交通事故(歩行者が横断歩道を渡っていたケース)


歩行者の
信号機の色


四輪車・バイクの信号機の色


歩行者の過失割合


四輪車・バイクの過失割合

0

100

10

90

20

80

50

50

70

30

青信号で横断開始して赤信号に変わった

0

100

赤信号で横断開始して青信号に変わった

10

90

青信号で横断開始して赤信号に変わった

20

80

黄信号で横断開始して赤信号に変わった

30

70

 歩行者が横断歩道を渡っている場合、歩行者は非常に強く保護されます。

基本的に車両が横断歩道上の歩行者に対して接触事故を起こすことは許されず、四輪車やバイク側の過失割合が極めて高くなります。

ただし歩行者が信号無視をすると、状況が変わります

たとえば「歩行者が赤信号、車両側が青信号」という極端な事例では歩行者側の過失割合が70%にまで上がります。

道路を横断するときにはくれぐれも信号無視をしてはなりません。

また車両側からしてみると、相手(歩行者)が信号無視をしていて自分は青信号を守っていても自車側に30%の過失割合が認められる結果となります。

相手が歩行者で横断歩道上を歩いている場合には、たとえ青信号であっても徐行していつでも止まれるように慎重に運転する必要があるといえるでしょう。

まとめ

クマ
信号無視による交通事故に巻き込まれた時には、車の過失割合が高くなってしまうということが良くわかったよ。

ミミズク
車を運転する時には、信号がある交差点では、注意を払って運転をしよう。
もしもの時の為に、ドライブレコーダーを取り付けておくと安心だね。

交通事故が発生したときには、お互いの過失割合が非常に重要です。

信号無視をするとその当事者の過失割合は当然高くなります。

運転する際には「絶対に信号無視をしないこと」「信号が黄色でも無理に進行しない」よう注意しましょう。

 また事故が起こったときに備えてドライブレコーダーを設置しておくことも大切です。

ドライブレコーダーがあれば、信号の色について相手が嘘をついても暴くことが可能になりやすいからです。

交通事故に遭ったとき、あなたを助けてくれるのは弁護士です。

過失割合や信号機の色の立証方法について困ったときには弁護士に相談してみてください。

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福谷陽子

福谷陽子

元弁護士・ライター。京都大学在学中に司法試験に合格し、弁護士として約10年間活動。うち7年間は独立開業して事務所の運営を行う。実務においては交通事故案件を多数担当し、示談交渉のみならず訴訟案件も含め、多くの事件に関与し解決。現在はライターとして、法律関係の記事を執筆している。■交通事故示談交渉の森閲覧者へのメッセージ:「交通事故に遭うと、今までのように仕事を続けられなくなったり相手の保険会社の言い分に納得できなかったりして、被害者の方はさまざまなストレスを抱えておられると思います。そんなとき、助けになるのは正確な法律知識とサポートしてくれる専門家です。まずは交通事故の賠償金計算方法や示談交渉の流れなどの基本知識を身に付けて、相手と対等に交渉できるようになりましょう。お一人で悩んでいるとどんどん精神的にも追い詰められてしまいます。専門家に話を聞いてもらうだけで楽になることも多いので、悩んでおられるなら一度弁護士に相談してみると良いと思いますよ。」

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