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交通事故が原因で税金が払いたくても払えなくなってしまった場合、救済手段はなにかある?

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クマ
交通事故の怪我で収入が激減してしまって、税金が払えなくなってしまったんだ。
交通事故が原因で税金が払えない時って、どうしたら良いのかな?

シカ
交通事故が原因で税金が払えない場合、免除対象にはならないけれど、猶予してもらったり、分割してもらったりすることが可能だよ。
今回の記事では、税金が払えない場合の対処法について、詳しく見ていこう。

交通事故により税金は免除されるのか?

税金は当然に免除されない

交通事故によって、突然、働けなくなり、収入が減少するというのは、誰にでも起こりうることです。

では、交通事故に遭ったことによって、税金は免除されるのでしょうか。

答えとしては、交通事故に遭ったからといって、当然に税金が免除されるということはありません。

税金を滞納するとどうなるのか

固定資産税、自動車税や住民税といった税金を滞納するとどのようなことが起きるのでしょうか。

まず、期限内に納税をしなかった場合、国税の場合には延滞税が課されます。

延滞税は、納税期限の翌日から納税までの間発生しますが、滞納した期間(2か月以内か2か月以上か)によって、その税率が異なり、滞納している期間が長くなると延滞税の税率も上がります。

地方税の場合には延滞金を支払わなければなりません。

延滞金も、滞納した期間(1か月以内か1か月以上か)によって、その率が異なり、滞納している期間が長くなると延滞金の率も上がります。

次に、滞納している税金に係る督促状が発送されます

そして、督促状が発せられた後、10日が経過しても納税されない場合、滞納者の財産に差し押さえがなされます

国税徴収法47条には、「徴収職員は、滞納者の国税につきその財産を差し押えなければならない。」と定められているため、少なくとも、法律上は、税金の滞納者の財産に対する差し押さえは、義務的なものと定められています。

なお、税金の滞納は、一般私人の債権(貸金などの借金等)と異なり、裁判を経ずに差押えをすることが認められています。

ちなみに、国税徴収法の第五章滞納処分の箇所に、差押えの要件、対象財産ごとの差押えの方法等が定められています。

その対象は、給与、預貯金、不動産、動産(自動車も動産です。)など、一般の人が保有するほぼ全ての財産を対象にしているといってよいでしょう。

ただし、生活必需品、食料、学習用の書籍等、差押えが禁止されている財産もあります。

なお、自動車税を滞納すると、車検を受けることができなくなります。

税金が支払えない場合の対処法

クマ
税金が払えない事に気が付いたら、どこに相談すれば良いのかな?

シカ
税務署や市区町村の窓口に問い合わせてみよう。
納税の猶予や、換価の猶予や減免が利用できるかもしれないよ。
相手の過失が高い場合には、相手の保険会社から保険金を受け取って税金の納付に充てるという方法もあるよ。

税務署や市区町村への相談

税金が支払えない場合、放置をするのは最もダメな方法です。

滞納する可能性のある税金が国税なのか地方税なのか、どこに相談したら話をすることができるかを確認したうえで、国税の場合には管轄の税務署に、地方税の場合には市区町村等の自治体に相談に行きましょう。

後述する、納税の猶予等の適用があるかもしれません。

納税の猶予

国税についても、地方税についても、納税の猶予を認める法律の規定があります。

国税については、国税通則法46条2項が次のとおり、定めています。

【国税通則法46条】

2 税務署長等は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合(前項の規定の適用を受ける場合を除く。)において、その該当する事実に基づき、納税者がその国税を一時に納付することができないと認められるときは、その納付することができないと認められる金額を限度として、納税者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その納税を猶予することができる。

同項の規定による納税の猶予をした場合において、同項の災害を受けたことにより、その猶予期間内に猶予をした金額を納付することができないと認めるときも、同様とする。

一 納税者がその財産につき、震災、風水害、落雷、火災その他の災害を受け、又は盗難にかかつたこと。

二 納税者又はその者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したこと。

三 納税者がその事業を廃止し、又は休止したこと。

四 納税者がその事業につき著しい損失を受けたこと。

五 前各号のいずれかに該当する事実に類する事実があつたこと。

全ての交通事故が該当するかは分かりませんが、国税通則法46条2項2号には「負傷」という文言がありますので、交通事故による負傷も事情によっては、税金の納税猶予の対象になり得ると考えられます。

また、地方税法15条も、次のとおり定めています。

【地方税法】

第十五条 地方団体の長は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その該当する事実に基づき、納税者又は特別徴収義務者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができないと認められるときは、その納付し、又は納入することができないと認められる金額を限度として、その者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その徴収を猶予することができる。

一 納税者又は特別徴収義務者がその財産につき、震災、風水害、火災その他の災害を受け、又は盗難にかかつたとき。

二 納税者若しくは特別徴収義務者又はこれらの者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したとき。

三 納税者又は特別徴収義務者がその事業を廃止し、又は休止したとき。

四 納税者又は特別徴収義務者がその事業につき著しい損失を受けたとき。

五 前各号のいずれかに該当する事実に類する事実があつたとき。

地方税法15条1項2号にも、「負傷」との文言がありますので、交通事故による負傷も事情によっては、税金の納税猶予の対象になり得ると考えられます。

国税も地方税も納税の猶予期間は原則として1年以内となっており、やむを得ない事情があったとしても、納税の猶予期間は2年を超えることができないとされています(国税通則法46条7項、地方税法15条4項)。

また、国税も地方税も、納税の猶予期間内に、合理的な範囲で分割納付となる場合もあります(国税通則法46条4項、地方税法15条3項)。

国税の場合も地方税の場合も、納税の猶予を申請する場合には、必要な申請書を提出する必要があります。

国税の場合は、「納税の猶予申請書」の他、定められた書面を管轄の税務署に提出する必要があり、地方税の場合には各自治体のフォーマットに従って申請書を提出するようにしてください。

換価の猶予

国税徴収法と地方税法には、換価の猶予という制度も定められています。

換価の猶予は、簡単にいうと、税金の滞納によって差し押さえられた財産について、その差押えを猶予してもらったり、場合によっては差押えを解除してもらえるという制度です。

換価の猶予は、税務署長や自治体の長が自ら判断する場合(職権による場合)と滞納者の申請による場合があります。

国税について、職権による場合については国税徴収法151条1項が、滞納者の申請による場合については同法151条の2第1項が次のとおり定めています。

【国税徴収法】

第百五十一条 税務署長は、滞納者が次の各号のいずれかに該当すると認められる場合において、その者が納税について誠実な意思を有すると認められるときは、その納付すべき国税(国税通則法第四十六条第一項から第三項まで(納税の猶予の要件等)又は次条第一項の規定の適用を受けているものを除く。)につき滞納処分による財産の換価を猶予することができる。

ただし、その猶予の期間は、一年を超えることができない。

一 その財産の換価を直ちにすることによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあるとき。

二 その財産の換価を猶予することが、直ちにその換価をすることに比して、滞納に係る国税及び最近において納付すべきこととなる国税の徴収上有利であるとき。

第百五十一条の二 税務署長は、前条の規定によるほか、滞納者がその国税を一時に納付することによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあると認められる場合において、その者が納税について誠実な意思を有すると認められるときは、その国税の納期限(延納又は物納の許可の取消しがあつた場合には、その取消しに係る書面が発せられた日)から六月以内にされたその者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その納付すべき国税(国税通則法第四十六条第一項から第三項まで(納税の猶予の要件等)の規定の適用を受けているものを除く。)につき滞納処分による財産の換価を猶予することができる。

第百五十一条の二には、事業の継続や生活の維持が困難となるおそれといった要件が定められています。

また、換価の猶予を受ける場合、滞納している税金を分割して納めなければなりませんし、「換価の猶予申請書」の他、定められた書面を提出する必要があります。

次に、地方税については、職権による場合については地方税法15条の5第1項が、滞納者の申請による場合については同法15条の6第1項が次のとおり定めています。

内容は、国税の場合とほぼ同じです。

また、各自治体のフォーマットに従って申請書を提出するようにしてください。

【地方税法】

第十五条の五 地方団体の長は、滞納者が次の各号のいずれかに該当すると認められる場合において、その者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金の納付又は納入について誠実な意思を有すると認められるときは、その納付し、又は納入すべき地方団体の徴収金(徴収の猶予又は第十五条の六第一項の規定による換価の猶予(以下この章において「申請による換価の猶予」という。)を受けているものを除く。)につき滞納処分による財産の換価を猶予することができる。

ただし、その猶予の期間は、一年を超えることができない。

一 その財産の換価を直ちにすることによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあるとき。

二 その財産の換価を猶予することが、直ちにその換価をすることに比して、滞納に係る地方団体の徴収金及び最近において納付し、又は納入すべきこととなる他の地方団体の徴収金の徴収上有利であるとき。

第十五条の六 地方団体の長は、職権による換価の猶予によるほか、滞納者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあると認められる場合において、その者が当該地方団体の徴収金の納付又は納入について誠実な意思を有すると認められるときは、当該地方団体の徴収金の納期限から当該地方団体の条例で定める期間内にされたその者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その納付し、又は納入すべき地方団体の徴収金(徴収の猶予を受けているものを除く。)につき滞納処分による財産の換価を猶予することができる。

税金の減免

国税についても、地方税についても、減免制度があります。

しかしながら、災害や特別な事情を要件としており、交通事故に遭って怪我をしたことを理由として税金が減免されるかは分かりません。

ただ、税務署や市区町村等に相談する際には、税金の減免についても相談してみる価値はあるかもしれません。

保険金を利用

交通事故に遭った場合、加害者の保険を利用するということも考えてみましょう。

加害者が任意保険に加入しており、加害者の過失が明らかに大きい場合、少なくとも、交通事故から相当な期間については、任意保険会社から休業損害に係る保険金が支払われることが多いと思います。

この休業損害に係る保険金は、実質的には生活費に充てられることになりますが、状況によっては、納税に充てることもできるかもしれません。

また、事故の状況や任意保険の担当者の考え方次第かもしれませんが、被害者にとって、必要なお金がある場合には、任意保険の担当者と相談して、一時金や仮払いといった形で保険金の一部を支払ってもらうということも考えられます。

また、加害者が任意保険に加入していなかった場合でも、ほとんどの場合、自賠責保険に加入していると考えられます。

その場合、かかった治療費や休業損害等がある場合、傷害部分については、120万円まで保険金を支払ってもらえます

この保険金を納税に充てるということも考えられます。

その他、ご自身で加入している保険を利用して保険金を受領し、納税に充てるということも考えられますので、ご自身の加入している保険について確認し直してみるというのも良いかもしれません。

税金は債務整理できるのか

クマ
税金って債務整理できるの?

シカ
税金は、どんな理由があっても債務整理をすることはできないんだ。
だけど、その他にも滞納している借金がある場合には、債務整理する事によって、生活を安定させることができるから、検討してみるのも良いね。

税金は、貸金等の通常の債権と異なり、非免責債権(破産を申し立てても、免除されない債権のことです。非免責債権は、破産申し立てをしても、支払わなければなりません。)です。

ですので、税金を滞納している場合、破産申し立て等によって、納税を免除してもらうことはできません。

ただし、税金の他に、借金等がある場合には、借金を整理して、税金を支払うという意味では、債務整理をする意味はあるかもしれません。

交通事故後は弁護士に相談するのがおすすめ

クマ
交通事故に遭ってしまったら、弁護士に相談した方が良いの?

シカ
そうだね。自分の加入している保険に、弁護士特約がついているのであれば、お金をかけずに弁護士にサポートしてもらうことができるよ。
弁護士特約に入っていない場合でも、税金滞納や、相手との示談で困っている場合には、無料相談などを利用して、弁護士に相談するのがおすすめだよ。

交通事故を原因として、様々なトラブルが発生する可能性があります。

交通事故の加害者との示談交渉は当然のこととして、仕事が出来なくなったことによって借金や債務整理の問題が生じるかもしれません。

また、今回のコラムのように税金の滞納の問題も生じるかもしれません。

弁護士に相談すれば、多くのトラブルについて、一定の道筋を示してくれる可能性が高いと思われます。

ただし、税金の問題については、必ず税理士にも相談をしておいた方が良いでしょう(弁護士に相談した際に、税理士を紹介してもらえることも多いです。)。

ご自身の任意保険で弁護士費用特約を付けている場合、相談費用がかからずに、弁護士に交通事故に関する相談をすることができます。

状況にもよりますが、治療が終了していれば、交通事故で、どの程度の保険金をもらえるかの目安を相談することもできます。

初回相談は無料といった法律事務所もありますので、相談をしてみるのも良いでしょう。

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阿部栄一郎

阿部栄一郎

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所所属。

早稲田大学法学部、千葉大学大学院専門法務研究科(法科大学院)卒業。2006年司法試験合格、2007年東京弁護士会登録。
交通事故、不動産、離婚、相続など幅広い案件を担当するほか、顧問弁護士として企業法務も手がける。ソフトな人当たりと、的確なアドバイスで依頼者からの信頼も厚い。交通事故では、被害者加害者双方の案件の担当経験を持つ。(所属事務所プロフィールページ

■ご覧のみなさまへのメッセージ:
交通事故の加害者・被害者には、誰でもなり得るものです。しかしながら、誰もが適切に交通事故の示談交渉をできるわけではありません。一般の人は、主婦が休業損害を貰えることや適切な慰謝料額の算定方法が分からないかもしれません。ましてや、紛争処理センターや訴訟の対応などは経験のない人の方が多いと思います。保険会社との対応が精神的に辛いとおっしゃる方もいます。
不足している知識の補充、加害者側との対応や訴訟等の対応で頼りになるのが弁護士です。相談でもいいですし、ちょっとした疑問の解消のためでもいいです。事務対応や精神的負担の軽減のためでもいいですので、交通事故に遭ったら、一度、弁護士にご相談されることをお勧めします。

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