慰謝料

事故で6ヶ月通院した場合の慰謝料相場は?ケースごとに詳しく解説

投稿日:2020年10月19日 更新日:

ウサギ
交通事故で6ヶ月通院した場合、慰謝料はいくらもらえるの?
ミミズク
交通事故で6ヶ月通院した時の慰謝料は、弁護士基準、任意保険基準、自賠責基準、どの基準で計算するかで、金額が変わってくるんだ。
今回の記事では、交通事故により半年通院した場合の慰謝料の相場や計算方法について、詳しく見ていこう。

交通事故に遭って6か月程度の通院が必要になったら、慰謝料はどのくらい払ってもらえるものでしょうか?

 今回は交通事故で通院6か月となった場合の慰謝料について、基本的な計算方法や種類、できるだけ高額な慰謝料を獲得する方法を解説します。

交通事故後、通院期間が長くなって慰謝料をどのくらいもらえるのか心配になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

6か月通院したときの入通院慰謝料

交通事故で治療のために6か月間通院したら、「入通院慰謝料」を払ってもらえます。

入通院慰謝料とは、人身事故でけがをした人が受け取れる慰謝料です。

慰謝料の計算には3つの基準がある

交通事故の慰謝料計算方法は、一律ではありません。

以下の3種類があります。

弁護士基準

弁護士基準は、弁護士や裁判所が利用する法的な基準です。

3種類の計算方法の中でもっとも高額になります。

任意保険基準

任意保険基準は、任意保険会社が適用する基準です。

各任意保険会社が自社判断で定めているので、保険会社によって計算方法が異なります。

金額的には弁護士基準と比べて大幅に低くなるのが通常です。

自賠責基準

自賠責基準は、自賠責保険会社が保険金を計算するときに適用する基準です。

国土交通省が一律の基準を定めているので、どこの自賠責保険会社でも同じ金額になります。

金額的には3種類の基準の中でももっとも低額になるでしょう。

通院6か月の入通院慰謝料 自賠責基準の相場

通院6か月の場合、慰謝料はどのくらいの金額になるのでしょうか?

まずは自賠責基準で計算してみましょう。

自賠責基準では、入通院慰謝料を以下の計算式で計算します。

  治療期間に対応する日数×4,200

ただし実際に通院した日数が少ない場合、「実通院日数×2」の日数を基準として慰謝料を計算します。

通院半年の場合、日数的には180日となります。

90日以上通院した場合、入通院慰謝料の金額は以下の通りです。

180×4,200円=756,000

 通院日数が80日の場合、以下の通りです。

80×2×4,200円=672,000

 通院日数が70日の場合、以下の通りです。

70×2×4,200円=588,000

 以上のように自賠責基準の場合、通院日数が少なくなると金額を減額されるので注意しましょう。

通院6か月の入通院慰謝料 弁護士基準の相場

弁護士基準の場合にも治療期間が長くなると慰謝料の金額が上がります。

また「軽傷」の場合と「通常程度のケガ」の場合とで慰謝料額が変わり、通常程度のケガの方が軽傷よりも慰謝料が高額になります。

通院6か月の入通院慰謝料の金額

弁護士基準による入通院慰謝料は、軽傷の場合に89万円程度、通常程度のケガの場合に116万円程度となります。

任意保険基準の場合

任意保険基準の場合、通院6か月の入通院慰謝料は、自賠責基準と変わらないか、多少高額になる程度です。

通院6か月の場合、643,000円前後と考えましょう(旧任意保険基準を参考にしています)。

つまり被害者が自分で任意保険会社と示談交渉をすると、保険会社からは643,000円程度の入通院慰謝料の提示を受ける可能性が高いと予測できます。

症状によって異なる入通院慰謝料

ウサギ
入通院慰謝料は、症状によって金額が変わる事ってあるの?
ミミズク
弁護士基準の場合には、軽傷か通常の怪我であるかで、慰謝料の金額が変わってくるんだよ。

弁護士基準で入通院慰謝料を計算するときには、軽傷か通常程度のケガかで入通院慰謝料の金額が変わります。

軽傷のケースとは

弁護士基準で「軽傷」とされるのは、以下のような場合です。

  •  打ち身、打撲、捻挫、すり傷
    事故で打撲、捻挫、すり傷などのケガをして早めに完治した場合です。
  • 自覚症状しかないむち打ちのケース
    追突事故などでむち打ちとなり「自覚症状」しかない場合には軽傷扱いとなります。

自覚症状とは、患者本人しか感じられない「痛み」や「しびれ」などの症状です。

レントゲンやMRIなどの画像検査によって明らかにできず、客観的に証明できない症状(患者だけが感じられる症状)を自覚症状といいます。

これに対し、レントゲンやMRIなどではっきり証明できる症状を「他覚症状」といいます。

むち打ちになってMRI撮影などを行っても異常を発見できず、患者が痛みやしびれを訴えているだけの場合には「軽傷扱い」となって入通院慰謝料を減額される可能性が高いと考えましょう。

軽傷ではどのくらい慰謝料が減るの?

弁護士基準の場合、軽傷のケースでは通常程度のケガのケースと比べて3分の2程度に入通院慰謝料が減額されます。

通院6か月の場合でも、通常は116万円程度が基準ですが軽傷だと89万円程度に減らされるのが一般的です。

このことが特に問題になるのは「むち打ち」になったケースです。

むち打ちでは、MRIなどで他覚症状を把握できないケースが少なくありません。

自分ではしつこい痛みやしびれ、倦怠感などの症状に悩まされていても、入通院慰謝料を減額されてしまう可能性があるのです。

むち打ちになったときには、なるべくMRIなどの検査によって他覚的な症状を立証することが重要といえるでしょう。

そのためには、精度の高い医療機器を揃えている医療機関で治療や検査を受ける必要があります。

自賠責基準では慰謝料額が変わらない

自賠責基準では、軽傷でも通常程度のケガでも慰謝料額は変わりません。

通院6か月の場合、先に提示したとおり90日以上通院したら756,000円、80日通院したら672,000円、70日通院したら588,000円となります。

この数字を見てもらうとわかりますが、軽傷の減額された弁護士基準でも、自賠責基準よりは高額です。

軽傷の弁護士基準の慰謝料は89万円ですが、自賠責基準の場合には最大756,000円にしかならないためです。

通院日数が減るとさらに差額が大きくなります。

任意保険基準の場合、通院6か月でも慰謝料額は65万円前後にしかなりません。

こういった差額からすると、被害者にとっては自賠責基準や任意保険基準よりも弁護士基準を適用した方が得になることが明らかです。

通院頻度が少ない場合の入通院慰謝料

弁護士基準では、極端に通院頻度が落ちると慰謝料を減額される可能性があるので注意しましょう。

通常程度のケガの場合、実通院日数の3.5倍として計算

通常程度のケガの場合、通院日数が少ないと通院期間を「実通院日数×3.5倍」として計算される可能性があります。

たとえば通院6か月でも、実通院日数が40日であれば「40×3.5140日」を基準に入通院慰謝料を算定します。

するとだいたい80万円程度になります。

軽傷の場合、実通院日数の3倍として計算

軽傷の場合に通院日数が少ないと、通院期間を「実通院日数×3倍」として計算します。

たとえば通院6か月の場合、実通院日数が40日なら「40×3120日」を基準に入通院慰謝料を算定します。

するとだいたい53万円程度になります。

弁護士基準で慰謝料を減額される基準とは?

具体的にはどういったケースで「通院日数が少ない」として慰謝料が減額されやすいのでしょうか?

絶対とはいえませんが、以下のような状況になると減額されやすいと考えましょう。

  • 通院が長期化している
    1年以上など、長期にわたって通院していると慰謝料を減額されやすくなります。
  • 通院頻度が極めて低い
    1か月に23回など、通院頻度が低いと慰謝料の減額要因となります。
  • 通院は続けているものの積極的な治療を受けていない
    通院はしていても、経過観察しているだけ、シップを渡しているだけなど積極的な治療を一切していなければ、慰謝料を減額される可能性が高くなります。

 交通事故後の通院日数があまりに少ないと、自賠責基準でも弁護士基準でも慰謝料額を減額されるリスクが高まるといえるでしょう。

事故後、痛みやしびれなどの症状が続いているなら、可能な限り週2回程度は通院を継続するようお勧めします。

後遺症が残ってしまった場合の対処方法

ウサギ
後遺症が残ってしまった場合にはどうしたら良いのかな?
ミミズク
後遺障害等級を取得する事で、後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取ることができるよ。

交通事故に遭うと、治療後も症状が完治せずに残ってしまう場合が少なくありません。

後遺症が残ったら、必ず自賠責保険で「後遺障害認定」を受けましょう。

後遺障害認定を受ける

後遺障害認定とは、交通事故の後遺症を正式に「後遺障害」として認定する制度です。

後遺障害には1級から14級までの「等級」があり、後遺障害の認定を受けるときに等級も決定されます。

後遺障害の等級が高いほど、高額な後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益が支払われます。

つまり「後遺障害認定を受けられたら賠償金が一気に増額される」と考えましょう。

通院6か月でよくある後遺障害

通院6か月のケースでも、後遺障害認定を受けられるケースが少なくありません。

よくあるのが「むち打ち」です。

むち打ちになると、長期にわたってリハビリなどを受けてもしびれなどの症状が残ってしまう可能性があります。

自覚症状しかないケースが比較的多数ですが、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症になってしまった場合などにはMRIなどによって他覚症状も立証できる事例もあります。

むち打ちで認定される可能性のある後遺障害等級は、12級または14です。

12級になるのはMRIなどで椎間板ヘルニアなどの症状を立証できた場合、14級になるのは自覚症状しかない場合です。

自覚症状で14級の認定を得るには「症状が存在することを合理的に推測させる」必要があります。

単に「痛い」とだけ主張していても後遺障害認定を受けられないので、専門家のアドバイスを受けて適切に対処しましょう。

後遺障害慰謝料の金額

  • 12級の場合に290万円程度
  • 14級の場合に110万円程度

 有職者の方は、後遺障害慰謝料以外に後遺障害逸失利益も受け取れます。

逸失利益の金額は、1,000万円やそれ以上になる可能性もあり、高額です。

12級と14級、どちらの等級になったとしても、後遺障害認定を受けられたら賠償金額が大きくアップするといえるでしょう。

事故後に後遺症が残ったら必ず自賠責保険へ申請して後遺障害認定を受けることが重要です。

より高い後遺障害等級を取得するには

交通事故で後遺障害認定を受けるには、自賠責保険で「後遺障害に該当する」と認めてもらわねばなりません。

そのため、適切な検査資料や診断書を用意して自賠責保険へ提示する必要があります。

 適当に申請をしても認定してもらえない可能性が高くなるので、注意しましょう。

確実に後遺障害等級認定を受けるには、以下のような工夫が必要です。

後遺障害認定の制度について詳しく知る

まずは後遺障害認定制度についての知識をつけましょう。

どういったケースで何級が認定されるのか、そのためにはどういった資料が必要かなど。

基本的な知識がないと後遺障害認定を獲得しづらくなります。

ネットや本、弁護士相談などによって必要な知識を身に付けてください。

被害者請求を利用する

後遺障害認定の申請方法には、事前認定と被害者請求があります。

事前認定は任意保険会社に申請手続を依頼する方法、被害者請求は被害者自身が自賠責保険へ申請を出す方法です。

任意保険会社に任せるよりも自分で対応する方が、さまざまな工夫もできて認定を受けられる可能性が高くなるものです。

より確実に後遺障害認定を受けたければ、被害者請求を利用しましょう。

弁護士に依頼する

後遺障害認定の手続きには専門的な知識や対応が必要です。

自分で行うより弁護士に依頼する方が確実に高い等級の認定を受けやすいといえるでしょう。

後遺障害認定の申請は、交通事故に詳しい弁護士に依頼するようお勧めします。

まとめ

ウサギ
交通事故で6ヶ月通院する場合の慰謝料は、計算基準によって金額が変わってくるんだね!
弁護士に依頼する事で、慰謝料が増額できるなんて知らなかったよ。
ミミズク
交通事故で6ヶ月通院するという事は、後遺症が残ってもおかしくない状態だから、後遺症が残ってしまった場合には、弁護士に依頼して適正な後遺障害等級を取得するようにしよう。

通院6か月ともなると、入通院慰謝料もそれなりに高額になりますし、後遺障害が認定される可能性もあります。

被害者がお1人で対応すると後遺障害認定や示談交渉の場面で不利になってしまうケースが多々あります。

不安があれば、交通事故に詳しい弁護士に相談してみてください。

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福谷陽子

福谷陽子

元弁護士・ライター。京都大学在学中に司法試験に合格し、弁護士として約10年間活動。うち7年間は独立開業して事務所の運営を行う。実務においては交通事故案件を多数担当し、示談交渉のみならず訴訟案件も含め、多くの事件に関与し解決。現在はライターとして、法律関係の記事を執筆している。■交通事故示談交渉の森閲覧者へのメッセージ:「交通事故に遭うと、今までのように仕事を続けられなくなったり相手の保険会社の言い分に納得できなかったりして、被害者の方はさまざまなストレスを抱えておられると思います。そんなとき、助けになるのは正確な法律知識とサポートしてくれる専門家です。まずは交通事故の賠償金計算方法や示談交渉の流れなどの基本知識を身に付けて、相手と対等に交渉できるようになりましょう。お一人で悩んでいるとどんどん精神的にも追い詰められてしまいます。専門家に話を聞いてもらうだけで楽になることも多いので、悩んでおられるなら一度弁護士に相談してみると良いと思いますよ。」

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