慰謝料

専業主婦・専業主夫でも休業損害がもらえる? 家事ができない分の慰謝料がもらえる?

投稿日:2021年9月17日 更新日:

クマ
専業主婦が交通事故に遭った場合って、休業損害はもらえるの?
ミミズク
専業主婦の場合でも、家族のために家事をしていたのであれば、休業損害を請求可能だよ!
今回の記事では、専業主婦や主夫が受け取れる休業損害の相場や、受け取れる慰謝料、弁護士に依頼するメリットについて、詳しく見ていこう。

専業主婦や主夫など「家事労働」を行っている人が事故に遭ったら「休業損害」を請求できるのでしょうか?

休業損害は基本的に「仕事をして収入を得ている人」に払われます。

主婦や主夫の家事労働も「家族のために働いている」のであれば経済的価値があるため、休業損害を請求できます。

今回は専業主婦や主夫の休業損害計算方法や慰謝料、なるべく高額な賠償金を受け取る方法をご紹介します。

主婦や主夫で交通事故に遭われた方はぜひ参考にしてみてください。

専業主婦(主夫)も休業損害を受け取れる!

休業損害とは、交通事故でけがをしたために働けない期間が生じ、得られなくなった収入に相当する損害です。

働いて収入を得ていた方が交通事故でけがをすると、治療にかかっている期間は働けず収入を得られません。

その減収分を「休業損害」として相手の自賠責保険や任意保険に請求できるのです。

専業主婦(主夫)でも認められる休業損害

専業主婦や主夫の場合、どこかで働いて給料をもらっているわけではありません。

ただ「家族のための家事労働」には経済的な価値があると考えられます

もしも主婦(主夫)がいなかったら、家政婦を雇わねばならず費用が発生することからも明らかでしょう。

そこで専業主婦や主夫が交通事故で「家事ができない期間」が発生すると、日数分の休業損害を請求できます。

専業主婦(主夫)の休業損害の計算方法

専業主婦や主夫の場合、実際に収入を得ているわけではないので「休業損害の計算方法」が問題になります。

以下で「自賠責基準」と「弁護士基準」に分けて休業損害の計算方法をみてみましょう。

自賠責基準

自賠責基準とは、自賠責保険が休業損害を計算するときに適用する基準です。

自賠責基準では「1日あたりの基礎収入額」を「6,100円」を基準として主婦や主夫の休業損害を計算します。

たとえば主婦が交通事故でむちうちになって20日間通院し家事ができなかったら、6,100円×20日=122,000円の休業損害が支払われます。

弁護士基準

弁護士基準は弁護士や裁判所が適用する法的な賠償金計算基準です。

弁護士基準の場合、主婦の「1日あたりの基礎収入額」を「賃金センサスの全年齢の女性の平均賃金」を用いて算定します。

令和元年(2019年)の全年齢の女性の平均賃金は、年額388100円でしたので、1日あたりになおすと「10,630円」となります。

主婦が交通事故でむちうちになって20日間通院して家事ができなかったら、10,630円×20日=212,608円が休業損害額になります。

自賠責基準と弁護士基準の差額

自賠責基準の場合は122,000円でしたので、弁護士基準で計算し直すと「90,608円」増額される計算です。

任意保険会社の場合

被害者が任意保険会社と示談交渉するときには、任意保険会社独自の基準によって休業損害額が計算されます。

多くの任意保険会社では「自賠責基準」に準じた計算方法となっているため、主婦や主夫の場合には「1日あたり6,100円」とされる可能性が高いでしょう。

弁護士基準と比べると6割程度に減らされて損をしてしまいます。

弁護士基準をあてはめるには、示談交渉を弁護士に依頼するか訴訟を起こさねばなりません。

主婦や主夫が適正な金額の休業損害を受け取るには、弁護士へ示談交渉を依頼するのが得策といえます。

 専業主婦が受け取れる休業損害の日数や期間

クマ
専業主婦の場合、休業損害は何日間請求できるの?
ミミズク
休業損害の日数としては、入通院期間を基にした上で計算される事になるよ。
完治するか、症状固定となるまでの期間を請求可能だよ。

専業主婦が交通事故で家事ができなくなったら、どのくらいの日数でいつからいつまでの休業損害を請求できるのでしょうか?

入通院期間の「実日数」が基本

基本的には「入通院日数」を基準とします。

ただ入院すれば問題なく1日分の休業損害が認められますが、近くの病院に通院した場合などには減額を主張される可能性もあります。

また自宅療養日の休業損害については保険会社から強く争われる可能性が高いでしょう。

認めさせるには、医師に診断書を作成してもらい「自宅療養が必要な状態であった」事実を説得的に証明する必要があります。

完治または症状固定までの分を請求できる

休業損害は「完治」または「症状固定」するまでの分を請求できます。

完治とは、けがが完全に治って元通りになること、症状固定とは後遺症が残り、それ以上治療を続けても改善しなくなったタイミングをいいます。

完治や症状固定までに生じた休業日数(入通院や自宅療養日数)については、基本的に全額の休業損害を請求できます。

早期に治療を打ち切ると休業損害額を減らされてしまうリスクがあるので、治療の終了時期については担当医師としっかり相談しながら判定しましょう。

専業主婦、主夫の休業損害が払われない、減額されるケース

クマ
専業主婦が休業損害を請求する場合、減額されてしまうことってあるの?
ミミズク
家事代行を依頼した場合には、休業損害を請求することはできないんだ。
その他にも通院日数や自宅療養期間が長くなると、休業損害を減額されてしまう可能性があるよ。

主婦や主夫が事故のけがで家事ができなかったとしても、必ずしも満額の休業損害を請求できるとは限りません。

以下では家事労働者の休業損害が払われなかったり減額されたりする状況をお伝えします。

家事代行、家政婦を雇った場合

主婦が家事をできなくなると「家事代行」「家政婦」や「ベビーシッター」を利用するケースも多々あります。

その場合、家政婦などの人や業者へ実際に払った費用(実費)を損害として保険会社へ請求できます。

ただし高額すぎる場合や主婦の休業の必要性が高くない場合など、全額の補填が認められない可能性もあります。

また家事代行を利用して実費を請求する場合「主婦本人の休業損害」は支払われません。

家事代行費用と主婦の休業損害を両方認めると「休業損害の2重取り」になってしまうからです。

通院日数や自宅療養日数が長引いた場合

主婦や主夫がけがをして入院した場合、入院日数については全額の休業損害が認められます。

一方、軽傷で通院しただけの場合「休業は半日程度ではないか」などといわれて減額を主張される可能性があります。

治療期間が長期に及んでけがが徐々に治ってくると「もはや通院の必要性は低いのではないか」などといわれて休業損害を減額されたり否定されたりするケースもあります。

通院せず「自宅療養」した場合にはさらに問題が大きくなります。

「そもそも自宅療養の必要があるのか」「自宅にいたなら家事をしていたのではないか」などと主張されやすくなるでしょう。

特に休業期間が長引いてくると休業損害を減らされるリスクが高くなるので、示談交渉の際には「相手の主張内容が本当に適正といえるのか」慎重に判断すべきです。

鵜呑みにすると損をしてしまう可能性があるので、わからないときには弁護士へ相談しましょう。

一人暮らしの主婦の場合

一人暮らしの女性や男性の場合には、「主婦(主夫)」であっても休業損害を請求できません。

家事労働に経済的な価値が認められるのは「家族のために働いているから」で、自分のための家事労働には「経済的な対価」がないと考えられているためです。

たとえば「夫と死に別れた高齢の一人暮らしの女性」の場合、事故に遭っても休業損害を請求できません。

主婦や主夫が請求できる慰謝料

クマ
家事ができなくなった分の慰謝料って請求できるの?
ミミズク
慰謝料は、入通院期間に応じて支払われる入通院慰謝料と、後遺症が残った場合に支払われる後遺障害慰謝料、そして事故により死亡した場合に支払われる死亡慰謝料の3種類だけだから、家事ができない事で支払われる慰謝料はないんだよ。

主婦や主夫が交通事故に遭ってケガをしたら「慰謝料」も請求できます。

慰謝料とは「事故でけがをして恐怖や苦痛を感じた精神的苦痛」に対する賠償金です。

交通事故の慰謝料は以下の3種類です。

  • 入通院慰謝料
    入通院治療を受けたときに請求できる慰謝料です。
  • 後遺障害慰謝料
    事故で後遺障害が残ってしまい、体が不自由になったことに対する慰謝料です。
  • 死亡慰謝料
    事故によって不幸にも死亡してしまった苦痛に対する慰謝料です。

家事ができなくなった分の慰謝料は?

主婦や主夫が交通事故に遭うと「家事ができない状態」になってしまいます。

家の中がめちゃくちゃに散らかってしまったり子どもの世話ができなくなったりして、人によっては「家事ができなくて精神的苦痛を受けた」と感じるケースもあるでしょう。

しかし交通事故では「家事ができなくなったことに対する慰謝料」は認められません。

慰謝料として認められるのはあくまで上記の3種類のみです。

家事ができなくなったことは休業損害で補填されるべきと考えられています。

ただし「子どもが障害を持っていて通常事案より大変だった」「交通事故で持病が悪化した」などの特殊事情があれば慰謝料が多少増額される可能性はあります。

主婦や主夫が示談交渉を弁護士に依頼するメリット

クマ
示談交渉はなんで弁護士に依頼する方が良いの?
ミミズク
弁護士に依頼すると、弁護士基準で計算できるから、慰謝料や休業損害を増額できるんだ。
その他、示談交渉をお任せしたり、過失割合を適正なものにしてもらうことが可能だよ。

主婦や主夫の方が弁護士に交通事故の示談交渉を依頼すると、以下のようなメリットがあります。

弁護士基準で休業損害、慰謝料が増額される

休業損害や慰謝料の計算方法は、自賠責基準や任意保険基準と弁護士基準で大きく異なります。

たとえば主婦の休業損害の場合、弁護士基準にすると1.6倍程度まで休業損害額が増額される例が多数です。

慰謝料も自賠責基準や任意保険基準と弁護士基準に差があるため、自分で交渉すると損をしてしまうといえるでしょう。

できるだけ高額な賠償金を獲得するために弁護士に示談交渉を依頼すべきといえます。

過失割合が適正になる

交通事故の示談では「過失割合」が重要なポイントになります。

被害者側の過失割合を高くされてしまうと、賠償金が割合的に減額されて受け取れる金額が減ってしまうからです。

弁護士に示談交渉を依頼すると法的に適正な過失割合をあてはめてもらえるので、賠償額を不当に減額されずに済みます。

ストレスがかからない

示談交渉は非常にストレスのかかる作業です。

相手の保険会社から高圧的な対応をされたり強制的に治療を打ち切られたりして精神的に参ってしまう方が少なくありません。

弁護士に任せると自分で対応しなくて良いので気が楽です。

治療効果も上がりやすくなる方が多数おられます。

まとめ

クマ
専業主婦でも休業損害を受け取ることができるんだね!
弁護士に依頼するだけで受け取れる賠償金がこんなにも違うなんて知らなかったよ!
ミミズク
弁護士は敷居が高いと思っている人が多いんだけれど、アットホームな雰囲気の弁護士事務所も増えているし、相談料無料の弁護士事務所も多いから、まずは気軽に相談してみよう。

専業主婦や主夫が交通事故に遭ったとき、家事ができない状態になれば休業損害や慰謝料を請求できます。

ただし自分で示談交渉を進めると、自賠責基準や任意保険基準を適用されて賠償金額を減額されるリスクが高まります。

特に入通院期間が長くなると、保険会社から治療を早期に打ち切るよういわれたり慰謝料を減額されたりするケースが増えてきます。

交通事故でむちうちになった方、治療期間が3ヶ月を超えて長期に及んでいる方、弁護士特約を適用できる方など、事故対応で困ったことがあったらまずは交通事故に積極的に取り組んでいる弁護士に相談してみてください。

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福谷陽子

福谷陽子

元弁護士・ライター。
京都大学在学中に司法試験に合格し、弁護士として約10年間活動。うち7年間は独立開業して事務所の運営を行う。
実務においては交通事故案件を多数担当し、示談交渉のみならず訴訟案件も含め、多くの事件に関与し解決。
現在はライターとして、法律関係の記事を執筆している。

■ご覧のみなさまへのメッセージ:
交通事故に遭うと、今までのように仕事を続けられなくなったり相手の保険会社の言い分に納得できなかったりして、被害者の方はさまざまなストレスを抱えておられると思います。
そんなとき、助けになるのは正確な法律知識とサポートしてくれる専門家です。まずは交通事故の賠償金計算方法や示談交渉の流れなどの基本知識を身に付けて、相手と対等に交渉できるようになりましょう。
お一人で悩んでいるとどんどん精神的にも追い詰められてしまいます。専門家に話を聞いてもらうだけで楽になることも多いので、悩んでおられるなら一度弁護士に相談してみると良いと思いますよ。

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